記憶のメカニズムに沿って デザインする 個人レッスン
MyPace English (以下: MPI) では、英会話講師としての経験は必要ありません。 一般的な英会話スクールとは、英語教育に関する考え方が大きく異なる – 英会話 個人レッスンのデザイン法が大きく異なるからです。
また、他社で 英会話講師の 経験・知識があっても、 MPE のレッスンでは ほとんど活用できることがありません。
これは MPE の基本的な考え方の根底に アンラーニング(Unlearning / 学習棄却)がある – 過去の経験を忘れる ことが 大前提であるからです。
経験 = * 馴化 = フレッシュな感性 が鈍ってしまう。 敢えて そう考えるようにしています。
* 馴化(じゅんか): 心理学における概念の一つ。ある刺激がくり返し提示されることによって、その刺激に対する反応が徐徐に見られなくなっていく現象を指す。(Wikipedia より)
MPE の 基本的方針は 広義でのニューロサイエンス (Neuroscience) に 色濃く影響を受けています。
学校や 一般的な英会話スクールの 英語教育プログラムは ニューロサイエンスとは ほぼ 無縁ですから、 MPE とは 接点が 極めて少ないのです。
ニューロサイエンスと言っても 別に難しいことは ありません。 心理学に少し興味のある方であれば、すぐに理解できる範囲の知識です。 「ヒトの 記憶の仕組み」について考察し、どのように 英語という情報 をフォーマット化し、提供すれば、その人の 長期記憶に 残るのだろうか? それをまず、考えてみる。
短期記憶から長期記憶に記憶を転送する過程を 精緻化リハーサル と言います。 そして MPE での個人レッスンは * ワーキングメモリ (working memory = 作業記憶)を用いた 精緻化リハーサルであると考えます。
* ワーキング・メモリー という概念を最初に提唱したバドレーBaddeley (1986)によれば、作業記憶とは「理解、学習、推論など認知的課題の遂行中に情報を一時的に保持し操作するためのシステム」です。 三上章允 医学博士/中央学院大学教授
この精緻化リハーサルは、外国人の英語講師にはできない。 オールイングリッシュのレッスンでは 記憶を統合する過程が スキップされてしまう。 だから、MPE では 日本人講師のみを採用しているのです。
(英語を含む)どんな情報であっても 人間の知的生産活動の所産となります。
ですから 個人レッスンを 知的生産物 と考えます。
それを 独自の見解で編集したり、自由な仮説創造をしたり…
英語教育業界で このような事をしているのは 日本で (多分) MPE だけ。
日本は失敗に敏感な文化をもっていますが、前例のないことですから 矛盾や 試行錯誤、失敗・勘違いが 発生することは 常に想定内 – 失敗を誤魔化す技術も学べることだって 副次的なメリット だと思います。
そうやって 色々と知恵を絞ろうとすると、多様なアイデアが生まれて来るものです。
試行錯誤を通して 新しい 教え方を 作ろう! そう思ってくれる方に ぜひ ご応募 頂きたいと 思います。
多重知能論 – リベラルアーツの重要性を 再認識しよう
MPE では 英語だけ知っていれば良い、英語だけ 得意であれば、良いという 考え方はありません。
家庭教師は 講師、受講者が 1.8m の距離で レッスンを行ないます。 その部屋に 響く言葉と声。 そこには 講師の 知性の度合いが 響きの中に投影されます。
知性豊かな 講師が 教える英語は 隣りの部屋で 聞いていても 耳に心地よいものです。
知性 = 専門性 と考える方も 多いことでしょう。
少し シニカルな考え方になりますが、専門性を高めること自体が目的となってしまい、全体を見失い、本来の目的と異なる方向に進んでいるのが 現在の 英語教育業界ではないかとも 思います。
例) 英語学習における1,000時間理論 (コーチング英会話の先生たちが 好んで使う論法です)
英語教育に関して 多様な考え方・指針がありますが、 MPE が 推奨し、参考とするのは 多重知能論(Multiple Intelligences = MI)です。
多重知能論は ハーバード大学教授のハワード・ガードナー氏 (Howard Gardner – American Developmental Psychologist) による学説で 知能は単一ではなく複数ある と言うものです。
There are currently eight intelligences that classify human ability. These include logical-mathematical, linguistic, musical, spatial, bodily-kinesthetic, interpersonal, intrapersonal and naturalist. An additional two intelligences, spiritual and existential, may eventually be included but is not yet (Woolfolk, Winne, Perry & Shapka, 2009). Children and adults have all eight intelligences, and it is common for individuals to identify with and exhibit strengths in more than one area (Armstrong, 2010).[4] All individuals differ in their intelligence profiles, due to hereditary and environmental factors (Gardner & Hatch, 1989) 引用元: CTLT Institutes, UC Berkeley Extension
多重知能論には 音楽・リズム知能や、対人的知能 も含まれているため、この学説コンセプトを取り入れた プログラムを提供する 幼児向け 教育団体・学校もあるようです。
ただ、多重知能論 は 知的ライフスタイルを 夢見る 成人の方にも 魅力あるコンセプトであると思います。
MPE の英会話講師として 必要な素養は、 (1) 英語情報の収集・蓄積、(2) 情報処理能力、(3) 英語操作のスピード性(モータースキル)、そして それを情報として伝える (4) 論理的思考です。(研修の4メイン課題です)
この4つだけでも、脳の 別々の場所を 使っている。 多重知能が ハーモナイズしているのです。
さらに 英語学習には 直接関係がないと思われる、文系、理系、芸術、スポーツから 1つづつ 興味のあるトピックスを選定し、学び直しをしてみては いかがでしょうか?
皆さん、昔から 勉強して見たかったが、 時間がなくて ついつい … そういう題材、スポーツ、アクティビティが きっとあるはずです。 まずは 脳のレクリエーションと思って 始めてみては いかがでしょうか?
何でそんなことまでするの? このような感想を持つ英会話業界の方 は 少なくないと 思います。
その反面、こうした考え方 – 多岐に渡る 知識の融合 に賛同される 受講者の方も 少なくないことも 事実です。
ビジネスシーンでは ナレッジキュレーターで、一橋大学英系管理研究科 非常勤講師も勤めた経験のある 山口周氏の 本 世界のエリートはなぜ 「美意識」を鍛えるのか? (光文社新書)がベストセラーになり、教養としてのリベラルアーツ習得が 話題となっています。
そんな潮流の中、MPE は:
1. アンラーニング(Unlearning / 学習棄却)
2. In-depth Thinking(事象を6つの側面から 洞察する力)
3. Feedback Driven Theory (学習者からのフィードバックをベースにした 主体性の高い進行)
4. データベース思考 (MECE Mee-cee と少し似ています)
5. ヒューリスティック・ファースト
といった 思考ツールを用いて、MPE で英語を習う 知的で、豊かな受講者さまの 知的好奇心を 刺激し続けようと努力しています。
のんびりした 英語教育業界ですが、受講者様の方が 知識創造(知の作法 の概念)に於いて 一枚上手になってしまったら、
私たち英会話講師の 言葉(個人レッスン)に耳を傾けなくなってしまうのではないか …
そういう危機感もあり、もっと先に進む方法を いつも考えています。