学校の英語学習 は 粗形態として 完成してしまうのか?
運動学の分野には 学習者(アスリート)の成果・習得を 粗形態、精形態、最高精形態 の3ステージに分け、順序性を示すことがあります。
先日 ある講師の方から 「中学校~大学 10年間 英語を学んでも 日本人の英語力は 粗形態のままではないか? むしろ、10年間の 学校教育は 一般教養のための英語を 追求しているので、学校英語を習得した人の英語力は (実用英会話の観点から見て)粗形態 であることが 学力の完成形 ではないか?」 という 意見・質問をいただきました。
少々アイロニックな 見解ですが、英検1級、TOEIC ほぼ満点の人でさえ、北米エリアでは 英語が 通じない・聞こえない という話を 多く聞きますので、英検1級取得までの 学習過程が (実用英会話の観点から見て)粗形態を 目指すもの と 言えないことも 無いと思います。
粗形態のまま向上する英語力 という観点は 英会話学習の プログラミングの ヒントにもなると思いますので、これについて
少し考えてみたいと思います。
粗形態、粗協調、精形態 の差について
私たちは 箸や フォークを用いて、日常的に食事をしています。 ただ、箸やフォークの使い方が 不格好 で自信がない人 もいると思います。この状態を * 粗形態 と呼ぶことにします。
* 粗形態: 日常的で、繰り返し行なっている動作ではあるが、正確性、スピード、洗練は 要求されず、とりあえず過不足なしと言えるレベルの行動・動作
箸やフォークの使い方が 不格好 で自信がない Aさん は テーブルマナーの先生を 見て、箸や フォークの使い方を 見直し始めました。 それなりに 効果はあり、不器用さは かなり緩和されましたが、テーブルマナーの先生には 全然及んでいない。 しかし、Aさんには どこがどう 先生と 違うのかよくわからない。 この状態を * 粗協調 と呼ぶことにします。
* 粗協調: 動作・運動は 大まか・大雑把であるが、欠点だらけというわけではなく、動作・運動も 無秩序とは言えない。
テーブルマナーの先生は、Aさんの 食べ方が 大雑把に 見える理由を リズム、流動性、(動作の)協調性 の不安定にあると 言います。 リズム、流動性、(動作の)協調性は 英会話学習の 音声学、音韻論の 実技に当たります。
また 精形態・最高精形態 にある テーブルマナーの先生は 世界史、栄養学、醸造家についても 精通しています。 所作の美しい人、そして その美しさを 伝授する人は、* 多重知能理論 – Theory of Multiple Intelligence (MI) に沿う 学習プランを立てて 自己学習を 行なっています。
* 多重知能(Multiple Intelligences = MI): ハーバード大学教授のハワード・ガードナー氏の理論。 「知能は単一ではなく、複数ある」「人間は複数の知能を持っている。」が理論の 中核。
考えてみましょう:
– 学校の英語を 学習し、良い成績を修めても 英語操作能力は 粗形態 の状態に 陥っているのではないか?
– 粗形態 の英語操作能力を 繰り返し 実践で使っても 粗協調 の英語力にまでにしか 成長しないのではないか?
– リズム、流動性、(動作の)協調性 など、暗黙知にあたる 能力。 英語学習では、何に当たるのか?
– TOEIC に 多重知能理論 は必要ないが、英会話には 複数の知性が必要になる。 それは 何故なのか?
テーブルマナーの先生と 英会話の先生 には 多く共通点があると 思って考えてみましょう。 新しい 思考のフレームが生まれ、英会話レッスンの プログラミング・アプローチが きっと生まれるはずです。
courtesy from Merriam – Webster’s Learner’s Dictionary
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